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外国料理の調理師(コック)を雇いたい! 在留資格「技能」ビザ

Visa

2020,07,27


こんにちは。申請取次行政書士の伊藤亜美です。

「ベトナム料理の店を開きたい」「タイ料理のレストランを開きたい」「お店を大きくしたい」「多店舗展開したい」ときなどに、本国からコックさんを呼びたい、日本にいる本国のコックさんを雇いたいと思う経営者の方がいると思います。

その時に必要になる在留資格(ビザ)、「技能ビザ」についてわかりやすく説明したいと思います。

 

 

技能ビザとは?

 

 

「外国人の方が、調理師としての活動(熟練した技能を要する業務に従事する活動)を行おうとする場合」に付与されるのが技能1ビザです。

入管法上は「料理の調理または食品の製造に係る技能で外国において考案され我が国において特殊なものを要する業務に従事する者」とあり、中華料理専門店、韓国料理専門店、タイ料理専門店、ベトナム料理専門店、インド料理専門店など、各国の専門料理店に勤務する外国人調理師(コック)が対象となります。「外国において考案され」なので、日本料理の職人は該当しません。パティシエは対象となります。

技能ビザで働く外国人コックは基本的に、ホールなどの単純作業は禁止されています。

外国料理店を経営したい場合は「経営管理ビザ」を取得します。経営者は原則としては調理業務や接客業務はできません。

また技能ビザには「外国人の方が,調理師以外の活動(産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動)を行おうとする場合」という技能2というビザがあり、スポーツジムのインストラクターなどが該当しますが (技能の職種などについてはこちらをご参照ください スポーツジムのインストラクターとして外国人を雇える?)、今回は外国人調理師の技能ビザについて紹介します。

 

 

技能ビザの要件は?

 

 

1.コースメニューがあり、単品もある外国料理の専門店であること

単品メニューだけではなく、目安として4,000円以上のコースメニューがあるようなお店であることが必要です。

対象が「我が国において特殊なものを要する業務」なので中華料理でも、一般的なラーメン屋は対象とはいえないと判断される可能性が非常に高いです。

 

2.ある程度の規模がある専門店であること

日本で働く店舗が座席数20-30席ぐらい、ある程度の規模が必要です。

あまりに小さい店舗では調理師が複数人必要であると判断されず、技能ビザの取得は難しくなります。

 

3. 実務経験があること

原則

実務経験年数「10年以上」

(実務経験年数に外国の教育機関で調理経験がある外国料理について専攻した期間を含めることが出来る)

 

例外 タイ料理の調理師の場合 (2国間の協定による)

①~③の「全て」を満たすこと

①実務経験年数「5年以上」

②タイ労働省発行のタイ料理人としての水準が「初級以上」の証明書があること

③在留資格(ビザ(visa))申請の直前1年間で、タイ国内でタイ料理人として、タイ国内の平均賃金以上の報酬で働いていたこと

 

実務経験を証明することが、技能ビザでは1番重要になります。実務経験を証明するためには、現在働いている本国のレストランなどで、在職証明書を取得します。そこだけでは10年(タイ料理人の場合5年)に満たない場合は、かつて勤務していたレストランなどからも在職証明書を取得します。

過去に勤務していたレストランなどが倒産や廃業している場合、在職証明書が取得できず、その期間の実務経験が証明できないことになります。

また年数は1ヶ月でも足りないと条件を満たしたことにならないので、十分な確認が必要です。

 

 

技能ビザの必要書類(海外から呼び寄せる=認定の場合)

申請人に関するもの

  • 写真1枚(縦4センチ×横3センチ)
  • パスポート(記載のある全ページ)
  • 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上,404円分の切手(簡易書留用)を貼付したもの)
  • 履歴書
  • 在職証明書など実務経験を証明するもの(発行日があり、名称や所在地、具体的に従事していた料理のわかるもの。)
  • 以前に勤務していたことのある店舗のメニュー等、概略のわかる資料(調理師等の場合)

 

会社側に関するもの

  • 前年分の「法定調書合計表」のコピー(税務署の受付印があるもの)(※)
  • 雇用契約書
  • 会社のパンフレット等の案内書
    (沿革、役員、組織、事業内容(主要取引先と取引実績を含む)等が詳細に記載されていること)
  • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)
  • 直近1年の決算書の写し
    (※)上場企業等は、四季報の写し、或いは日本の証券取引所に上場していることを証する文書の写し、主務官庁からの設立許可書で可。
  • 採用理由書、事業計画書など
  • 勤務予定の店舗のメニュー、店舗の写真、平面図等

 

 

技能ビザで転職はできる?

 

 

すでに日本にいる技能ビザを持っている外国人コックが、ほかのお店に転職をすることは可能です。ただし、インド料理のお店で働いたのに、中華料理のお店に転職することはできません。

また、技能ビザを持っている外国人がそのままデスクワークなどの技術・人文知識・国際業務ビザの仕事につくこともできません。その場合、在留資格変更手続きをし、許可されることが必要です。

技能ビザをもっている外国人コックが転職した場合の手続きとしては、ほかの就労ビザの場合同様、14日以内に「契約期間に関する届出」を入国管理局に対し行う必要があります。この手続きは義務であり、届出を怠ると次回のビザ更新の際に審査上不利になります。(詳しくはこちらの記事をご参照ください。「外国人雇用状況の届出」)

 

 

技能ビザで配偶者を日本に呼べる?

 

 

技能ビザを持っている外国人が扶養する配偶者や子供を呼べる可能性はあります。

「家族滞在」というビザを申請することになります。

また家族といっても、基本的に「父親」や「母親」や「孫」は日本に呼ぶことはできません。

詳しくはこちらをご参照ください。「日本で家族と暮らしたい 家族滞在ビザってなに?」

 

まとめ

技能のビザ取得の一番のハードル、実務経験の証明かと思います。

所属機関の名称や所在地、発行日が書かれている在職証明書が必要になります。在職証明書は偽装されることが多いため、入管での審査が厳しくなっています。

また、本国のお店に電話などの確認が行くことも多いです。

コックさんは転職することも多く、何店か通算して10年の場合、過去に勤めていたお店がつぶれているケースもあり、実務経験を証明するのが難しい場合があります。

また、在職証明書をだしたお店が実在するか、現地の店舗に入管から連絡が行くこともあります。

当事務所では、技能ビザの要件を満たしているかのコンサルティングからビザ申請、雇用のご相談まで、申請取次行政書士が丁寧かつ迅速にサポートいたします。英語での面談も可能です。

技能ビザの取得・更新・変更については、ビザや国際業務を専門に取り扱っているAmie国際行政書士事務所へご相談ください。

 

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