帰化の面接でよく聞かれる質問とは?
2021,04,20
こんにちは。
行政書士の伊藤亜美です。
帰化申請が受理された後の面接について、どんなことが質問されるのかとお客様からもよく聞かれますので、わかりやすくまとめました。
帰化の要件などについてはこちらをご参照ください。 https://amie-visa.com/2020/03/03/post-635/
申請受理後の流れ
帰化申請が正式に受理されると、これまで相談にのってもらったり書類のチェックなどを担当していた相談員とは別にあなたの正式な担当者が決まります。法務局にもよりますが申請受理後、約1~3か月後に面接日の連絡があり、担当官との面接になります。面接は平日昼間のため、仕事の都合で提案された日が休めない場合などは日程調整をしてもらうことも可能です。あまりに先になってしまうと審査に影響が出る可能性もあるので、なるべく提案された日から近い日で調整できるようにしましょう。
面接に呼ばれるのは誰?
面接は15歳以上の申請者全員が受けます。申請者本人のみで受けるため、行政書士などの同席は認められません。一方で配偶者など、申請者の生計や身分関係に大きく関係する人も一緒に同行するように求められる場合もあります。
面接でよく聞かれる質問
質問内容は正式に公表されていません。実際のところ申請者によって違います。帰化申請が受理された後、担当官は申請書類の内容を審査・調査し、前科等の裏付け調査もします。その中で出てきた疑問点が面接時に質問されます。各都道府県の本局や法務省の審査部門から、確認内容について指示されることもあります。そのため、30分程度の短い面接で終わる場合もあれば2時間程度かかる場合もあるようです。
面接が長くなる傾向のある人
- 仕事を転々としているなど今後の所得に不安がある
- 申請者が事業を開業してから間もない
- 税金・年金の支払い状況に不安がある
- 借金が多く返済に不安がある
- 犯罪歴がある など
①現在までの経緯
- 来日の経緯
- 日本に居住する意思の確認
- 日本国籍を取得したい理由
- 帰化後に使用する予定の名前や本籍の確認
- 両親や兄弟、親族などの身分関係に関すること
- 配偶者と知り合ったきっかけ(いつ・どこで)や結婚に至るまでの交際期間や経緯
- 離婚歴がある場合、前配偶者と別れた経緯
- 婚約者がいる場合、結婚の予定など
- 両親の賛成 / 反対 それぞれの場合の理由
- 交通違反や前科など過去に違法行為があればその経緯
②生計状況に関する質問
- 現在の仕事内容や今後の仕事の展望
- 税金・年金の支払い状況や公的年金の加入状況
- 現在の家計の状況や今後の見込み
- 銀行口座からの出入金に対する質問(大きな出入金がある場合の理由・相手先)
- 配偶者の会社名、仕事内容、就業場所など
- 母国の両親等親族を扶養に入れている場合、その状況や理由
③日本語能力の確認
今後、日本で日本人として生きていく上での必要な日本語能力を持っているかをチェックされます。担当官は面接での受け答えからも申請者の日本語能力の審査をしています。帰化するには小学校3-4年生レベルの日本語能力が必要とされています。日本語能力試験( Japanese Language Proficiency Test)の認定レベルではN4ぐらいが目安とされています。また、日本語を話せるけれど読み書きができない方も増えているので、簡単なペーパー試験が実施される場合もあります。
面接時の服装
面接のときの服装は自由です。特にスーツを着る必要はなく、普段着で構いません。担当官への印象を考えると、清潔感のある身だしなみをお勧めします。
面接での重要ポイント
担当官との面接を行う上で、一番重要なポイントは、帰化申請で提出した書類の内容と面接で答える内容に相違がないことです。法務局は面接までの間に徹底的に申請者を調査します。そのため、法務局が調べた内容と申請者の回答内容に相違がある場合、不許可になる可能性が高いです。また、虚偽の回答は論外ですが、膨大な提出書類と相違がないように答えるためにも、事前に書類をもう一度よく確認したうえで自信を持って面接に臨みましょう。
Amie国際行政書士事務所に帰化申請のご依頼をいただいたお客様には面接時の注意点をお話したり、面接の練習なども実施しています。帰化申請のご相談はAmie国際行政書士事務所へお問い合わせください。
プロフィール
伊藤亜美
・東京都出身
・高校時代をイギリスで過ごし、現地校を卒業
・上智大学外国語学部英語学科で主に異文化コミュニケーションを学ぶ
・卒業後はメーカーの海外部門に11年間勤務
・高校生に英語を10年以上指導 TOEIC 970点 国連英検A級
・千葉県行政書士会・国際業務部部員
・金融庁の 「外国語対応可能な士業のリスト(行政書士)千葉県」 にも正式に登録されています。
海外で生活したことで、異なる文化の中で生活・仕事をする大変さを知り、日本で勉強したい・働きたい外国人や、外国人を雇いたい企業様のお役にたちたいと思い、行政書士の資格を取りました。
人と話すこと、話を聞くことが好きです。丁寧にお客様の状況をヒアリングし、法律の知識を活かして、最良な方法をご提案いたします。また、お客様とのコミュニケーションを丁寧にすることで、お客様が不安を抱くことがないように心がけています。
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