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同性婚のパートナーのビザ(在留資格)

Visa

2021,01,29

更新日:6・18・2021

更新日:10・10・2023

更新日:3・14・2024

 

こんにちは。申請取次行政書士の伊藤亜美です。

 

外国籍の方や日本人の方から、同性婚のパートナーを日本に呼びたいというご相談をよくいただきます。

同性婚のパートナーを日本に呼ぶにはどのビザ(在留資格)で呼ぶことができるのか、わかりやすく解説したいと思います。

 

This article in English   How to bring a same-sex partner to Japan?

2022年9月30日 東京地裁判決について  Possibility of granting residency status for same-sex married couples

 

 

同性婚とは

 

同性婚とは、同性同士、つまり女性と女性、男性と男性が結婚することです。日本では同性婚は法的に認められはいません。その根拠は日本国憲法第二十四条第一項「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」と謳われていることだといわれています。

 

 

世界と日本の同性婚の現状

 

 

2001年4月にオランダで世界で初めて同性婚(同性結婚)が法的に認められて以来、同性婚はベルギー(2003年~)、スペイン(2005年~)、カナダ(2005年~)、イギリス(2014年~)、アメリカ合衆国(2015年にすべての州で)というように、ヨーロッパやアメリカを中心に、2021年1月時点で世界の約10%の国で同性婚が認められています。アジアでは2019年5月に台湾で同性婚が法的に可能になりました。

一方日本では、2015年、東京の渋谷区と世田谷区で、同性カップルを自治体が証明したり宣誓を受け付けたりなど、自治体単位でのパートナーシップ制度は広がり、60を超える自治体でパートナーシップ制度が施行されていますが、法的にはまだ同性婚は認められていません。同性婚は日本では法的に有効な婚姻とはみなされていない状況です。

追記:2021年3月17日、札幌地裁は、同性婚を法的に認めないことは法の下の平等を定めた憲法14条に違反するとし、日本で初めての違憲判決を下し大きな話題となっています。今後、日本での同性カップルへの在留資格の対応が変わっていくことが期待されます。

 

 

同性婚のパートナーのビザは?

 

 

①日本人と外国人の同性婚の場合と②外国人同士の同性婚の場合とで取得できる可能性のあるビザ(在留資格)が違うので、分けて見ていきましょう。

 

①日本人と外国人の同性婚

たとえば日本人と結婚している外国人の場合、異性間の結婚であれば「日本人の配偶者等」というビザ(在留資格)によって配偶者の方も日本に滞在することができます。しかし、「日本人の配偶者等」のビザの「配偶者」の定義は「婚姻は法的に有効な婚姻であることを要する」とされているため、日本人と同性婚をしている外国人はたとえ外国人の本国法では同性婚が認められていても、日本で同性婚が法的に認められていないため、「日本人の配偶者等」のビザ(在留資格)の対象にはなりません。

また、「家族滞在」ビザ(在留資格)における配偶者も同じように、「現に婚姻が法律上有効に存続中の者」とされているため、日本人の配偶者として「家族滞在」ビザ(在留資格)で同性婚のパートナーを日本に呼ぶことはできません。

以上のように、日本人と同性婚をしている外国人を「日本人の配偶者等」ビザなど身分に基づく在留資格で日本に呼ぶことは現状ではできません。最終学歴や職歴などに併せて、就労系のビザ(在留資格)である「技術・人文知識・国際業務」や「技能」などを取得し、日本で生活することを検討することになります。

 

*追記

2022年9月30日東京地裁判決(Possibility of granting residency status for same-sex married couples)のあと、日本人と外国人の同性婚の場合でも、特定活動ビザが認められたケースもあります。かなりハードルは高いですが、許可の可能性はゼロではなくなってきています。

 

 

②外国人同士の同性婚

外国人同士の同性婚の場合も、日本に住んでいる外国人が永住者や定住者のビザを取得していても、その「配偶者」としてパートナーを日本に呼ぶことは、上記と同じ理由でできません。

その一方で、外国人同士がそれぞれの国で有効な同性婚をし(オランダ、アメリカ合衆国、イギリスなど同性婚が認められている国籍同士)、かつ、どちらか一方が日本での在留資格がある場合には、人道的観点からその同性婚配偶者に対して「特定活動(告示外)」の在留資格が与えられる可能性があります(平成25年10月18日管在5357号)。

告示外特定活動とは、「特定活動告示」には定められていないものの、過去に法務大臣が個々の外国人について特に指定することを認めた活動であって、今後も同様の活動に対し指定することが適当と認められるものをいいます。

ただし、特定活動(告示外)で海外にいる人を呼ぶことはできません。一度、日本に来日し、その後、変更申請をする形になります。

 

 

「特定活動(告示外)」のビザを得たパートナーの就労について

 

この同性パートナーのビザ(在留資格)については、就労が認められていません。これは就労に制限のない「配偶者」ビザ(在留資格)との大きな違いです。ただし、資格外活動許可を受ければ、週28時間以内のパート・アルバイト等の資格外活動を行うことは可能です。

(詳しくはこちら 資格外活動許可ってなに?

 

 

まとめ

 

日本ではまだ法的に同性婚を認めていないため、日本人と外国人との同性婚は法的に有効とされません。結果として、原則は本国にいる外国人を日本に呼ぶ方法としては、就労系のビザ(在留資格)などを取得するしかありませんが、2022年9月30日東京地裁判決の後、許可された例もわずかながらあります。

一方で外国人同士がそれぞれの国で有効な同性婚をしている場合は、「特定活動(告示外)」の在留資格が与えられる可能性がありますし、実際に当事務所でも許可をもらえた実績があります。

 

当事務所でも同性婚のパートナーを日本に呼びたい方のご相談、申請手続きを行っております。ご不安がある方は、国際業務を専門に扱うAmie国際行政書士事務所にぜひご相談ください。

 

 

 

プロフィール

<経歴>
・東京都出身。
・高校時代をイギリスで過ごし、現地校を卒業。
・上智大学外国語学部英語学科で主に異文化コミュニケーションを学ぶ。
・卒業後はメーカーの海外部門に11年間勤務。
・高校生に英語を約10年以上指導 TOEIC 970点 国連英検A級
・金融庁HPの「外国語対応可能な事業者」の行政書士としても登録されています。
https://www.fsa.go.jp/internationalfinancialcenter/multilingual-organizations

<会務>
・2021年8月~2023年5月 千葉県行政書士会国際部部員
・2023年6月~      千葉県行政書士会理事 国際部担当理事・申請取次行政書士監理委員会 委員

<当事務所の特徴>

海外で生活したことで、異なる文化の中で生活・仕事をする大変さを知り、日本に住みたい・働きたい外国人や、外国人を雇いたい企業様のお役にたちたいと思い、行政書士の資格を取りました。

ビザ(在留資格)とひとことでいっても現在29種類もあります。また同じ種類のビザでも、お客様の経歴や状況により、申請において必要になる書類や入管にアピールするべきことは違います。当事務所では、行政書士である私自身が丁寧にヒアリングをし、お客様とコミニュケーションを密にとることで、お客様の状況を理解したうえで、法律の知識を活かし最良な方法をご提案するとともに、許可を得られる最善の書類を作成を致します。そのためにお引き受けする件数を制限し、一人一人のお客様としっかり向き合えるようにしています。

事務所名のAmieはフランス語で「友達」の意味です。私の名前の由来でもあります。皆様にとって友達のような相談しやすい、ご依頼をいただくことで不安を解消できるような事務所を目指しております。

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